コンゴ民主共和国で、エボラ出血熱の流行が続いています。
こんにちは、アラ還おやじです
エボラ出血熱の流行が続いているコンゴ民主共和国で、WHOが緊急事態宣言をしたとの報道がされました。
世界保健機関(WHO)は、コンゴ民主共和国(旧ザイール)東部で流行が続くエボラ出血熱について、専門家による緊急委員会を開き「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言しました。
国境を越えた感染拡大も懸念されるエボラ出血熱の流行ですが、日本国内への影響はないのでしょうか?心配になるところです。。。
コンゴのエボラ出血熱流行でWHOが緊急事態宣言!史上5度目
BBCなどによると、今回のコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱流行について、次のように報道されています。
世界保健機関(WHO)は17日、コンゴ民主共和国で流行が続くエボラ出血熱について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言した。PHEICが宣言されるのは史上5度目。コンゴでは、これまでに1600人以上が死亡している。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長はこの日、スイス・ジュネーヴでの記者会見で、「世界が留意すべき時だ」と述べた。
コンゴでは今週に入り、人口100万人以上の東部ゴマでも症例が確認された。今回の流行で、ゴマで感染者が確認されたのは初めて。ゴマは、コンゴとルワンダ国境の街で、主要な交通の拠点となっている。
WHOは、隣国への感染拡大のリスクは「非常に高い」と警告している。
ウガンダでは、5歳の男児と50歳の祖母の死亡が確認されている。
引用元: BBC NEWS JAPAN
エボラ出血熱とは
エボラ出血熱は、エボラウイルスによって引き起こされる、致死率が極めて高く危険な感染症です。感染の経路は、患者の血液,分泌物,排泄物などに直接触れることにより,皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染すると言われています。
潜伏期間は、2日から21日(通常は7日程度)。
感染初期では、発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振,嘔吐・下痢・腹痛などの症状が出ます。そして更に悪化すると、皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ,死に至ります。
治療は、現在では対症療法が基本となっています。
その理由は、安全性や有効性が確立された予防のためのワクチンや治療薬は存在していないからです。
エボラウイルスの感染力は、必ずしも強くありません。
したがって、感染しないたには、アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うとともに、
感染しないために重要なのは、感染者が発生している地域に近付かないようすることです。そして、感染者又は感染の疑いがある人との接触は避け,遺体・血液・嘔吐物・体液や動物に直接触れないようにすることが重要となります。
国立感染症研究所:「エボラ出血熱とは」
>>国立感染症研究所公式サイト
日本国内への影響は?
現時点においては、日本への影響について報告はされていませんが、外務省海外安全ホームページにおいて以下のとおり注意喚起しています。
2019年07月18日発表「コンゴ民主共和国及びウガンダ共和国におけるエボラ出血熱の発生」一部抜粋
【危険度】
●アンゴラ,ウガンダ,コンゴ共和国,ザンビア,タンザニア,中央アフリカ,南スーダン,ブルンジ,ルワンダ レベル1「十分注意してください」(継続)
●レベル2「不要不急の渡航は止めてください」(引き上げ)
感染が拡大する可能性があるので,最新情報の入手に努めてください。
現地で十分な医療が受けられない恐れがありますので,症例が発生している場所には近付かないでください。
コンゴ民主共和国及びウガンダ共和国における感染例数等についての最新情報は,「感染症スポット情報」でご確認ください。
コンゴ民主共和国:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_103.html
ウガンダ共和国:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_093.html【ポイント】
●7月17日,世界保健機関(WHO)は,コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生状況について,緊急委員会の第4回会合を開催し,「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言しましたので,コンゴ民主共和国の感染症危険レベルをレベル2に引き上げます。
●エボラ出血熱は,致死率が非常に高い極めて危険な感染症で,主として感染者の体液等(血液,分泌物,吐物・排泄物)に触れることにより感染します。コンゴ民主共和国及びその周辺国への渡航・滞在にあたっては,感染者が発生している地域には近づかないようにし,最新情報の入手に努めるよう,十分注意してください。引用元: 外務省海外安全ホームページ
また、厚生労働省においても、今回のコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の緊急事態宣言を受け、空港などにおける検疫対応を強化しています。
厚生労働省「エボラ出血熱について」
>>厚生労働省ホームページ
まとめ
2014年に流行した際には、日本でもエボラ出血熱の感染を疑われた事例が9例報告されていましたが、幸いにもいずれも陰性でした。
現時点においては、日本への影響は報告されていませんが、外務省、厚生労働省が提供する情報に留意すると共に一日も早い沈静化、終息を願うばかりです。