赤チンのイラスト

こんにちは、アラ還おやじです。

皆さんは、「赤チン」をご存知ですか?
ひょっとすれば、「赤チン」と言うよりは「マーキュロクロム液」や「ヨードチンキ」と言ったほうが分かりやすいですかね。
その「赤チン」こと「マーキュロクロム液」の国内生産が2020年末で終了するそうです。

昭和世代のアラ還おやじには、本当に懐かしい「赤チン」。
昔は、どの家庭にも常備薬として置いていたのではないでしょうか。

私も子供の頃には、転んで膝小僧を擦り剥いたりするとよく塗ってもらったものです。
赤チンを塗って、手や足が日の丸のように赤くギラギラと輝くように染まった子供が結構いたものでした。

今では、日本で唯一生産していると言われている東京にある三栄製薬が、「赤チン」の愛称で親しまれてきた「マーキュロクロム液」の国内生産を2020年末で終了することを明らかにしたそうです。
その「赤チン」が無くなるのは、時代の流れとは言え、昭和生まれのアラ還おやじの世代には、やはり寂しいものがあります。

そもそも、なぜ「マーキュロクロム液」が「赤チン」と呼ばれるようになったのでしょうか。
マーキュロクロム液は、薬品の色が緑がかった赤褐色であったため、「赤いヨードチンキ(ヨーチン)」から「赤チン」と呼ばれるようになったようです。でも成分的には、ヨードチンキはヨウ素をエタノールに溶かしたもので、いわゆる「赤チン」とは別物のようです。

「赤チン」と呼ばれている「マーキュロクロム液」は、有機水銀剤「マーキュロクロム」の1~2%水溶液で、ヨードチンキに比べて刺激性も弱く、殺菌力もあまり強くはないものの、持続性のある静菌作用を持つ緩和な消毒薬です。

ですが、製造過程で水銀の廃水が発生することで次第に敬遠されるようになり、ついには原料の国内生産が打ち切られるようになりました。それが1973年のことだそうです。
それでも、国外からの原料の輸入に規制がなかったことから、製造を続けていたようですが、2016年6月「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」が公布され、2020年12月31日をもってマーキュロクロム液が製造禁止になったこと。

また、厚生労働省も「マーキュロクロム」「マーキュロクロム液」の2つを2019年5月31日をもって日本薬局方(にほんやっきょくほう)から削除することが、決定打となり、原料が有る限りは製造は続けるものの2020年末で製造は打ち切ることになったようです。

怪我をする、赤チンを塗る。
そんな時代に育った昭和なアラ還おやじは、また一つ昭和の匂いがするモノが無くなると思うと一抹の寂しさを感じます。
あの頃は良かったなぁ〜なんて、そう思うのは、やはり歳をとったせいですかね。。。(笑)